2008年06月11日
The Hollow Men - Cresta (1991)

1991年/国内盤/BMGビクター(解説:川崎和哉)
マンチェスター・ブームもブームとしての役割を一応終え、軽薄な英国メディアは早速次の金になるムーヴメントの火種を物色し始めた、そんな矢先にひっそりとリリースされた、世間的インパクトは薄弱ながら僕の記憶からは決して消えることの無い一枚。1986年リーズにて結成というから、この時既に結構な下積みを重ねていたことになる彼等が鳴らす音は、マンチェ・ブーム以前の80年代型英国ギター・ポップの魅力を改めて次世代シーンに知らしめる、意図せずのコロンブスの卵的サウンドとして当時響いた。ロック的ダイナミズムの復権の陰ですっかり蔑ろにされていたUK系特有の腺病質な叙情性を湛えた楽曲群を、この時代特有のポジティヴ・ムードがそっと後押しする様は、中々他ではお目にかかれない類いのものだ。さながら、あいにくの曇り空の下市民参加型パレードが行われた旨を午前11時過ぎのTVニュースで過去形で伝えられた時みたいな気分である。時代の申し子になれなかった人達による、声にならない断末魔か。