2009年04月13日

The Dylans - S/T (1991)

The Dylans - S/T (1991)

1991年/国内盤/発売:アルファレコード 販売:日本コロムビア(解説:森川洋)

海の向こうの音楽業界には、過去にバンドを率いてデビューしたものの今ひとつパッとしないままフェイドアウトしたにも関わらず、その後何らかのブームの余波を駆ってメンバーを刷新した形で再デビューし、念願のブレイクを果たしたという苦労人が結構な数存在する。このザ・ディランズのフロントマンたるコリン・グレゴリーもそれにあたる人で、80年代中期にはワン・サウザンド・ヴァイオリンズというネオサイケ系のグループでギターを担当していたが、終ぞ成功とは無縁なまま解散の憂き目に遭っている。そういう人が折からのマッドチェスター!効果による久方振りのバンド・ブームに乗り込んでいった訳だから、これはどんなクレバーなバンド運営が行われているのかと期待して臨めば、これがもうリスナー側が呆れてしまうくらいのビートルズ・ワナビー。ハーモニーを第一義に据えたボーカル・ラインと、当時のシャーラタンズもかくや、というオルガンが跋扈する浮遊感たっぷりなサイケ・ポップ・サウンドに、コリン自身の強靭な趣味性が弾けまくっている。これを出せたんなら本望だろう、という納得の一枚だ。


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