2009年01月12日

Scott Thomas Band - California (1998)

Scott Thomas Band - California (1998)

1998年/国内盤/発売:イーストウェスト・ジャパン 販売:ワーナーミュージック・ジャパン(解説:北村和哉)

ミレニアムを目前にして突如甦ったウェストコースト・サウンドの王道。サンフランシスコの郊外からロサンジェルスに流れ着いたSSWが自身のバック・バンド(便宜上そのような表記になっているがあくまで関係性は対等である)と共に奏でるのは、イーグルスが「ホテル・カルフォルニア」で西海岸幻想を葬り去った頃の寂寥感を携えた、アメリカという国土でしか生まれ得ない歌曲集。ここにあるサウンドを前にして、ある人はジャクソン・ブラウンを想起するだろうし、ある人はジェイムス・テイラーを思い出すだろう。ただ錚々たる先達と違うのは、やはり世代格差というべきか、当時の社会状況を反映した失意から来る情緒性でなく、あくまでタフな現実を見据えた上での堅実な詩情がしっかりと根付いている点。三十路手前の遅咲き(これが2作目)ながらレイドバックのぬるま湯に浸かることなく自分達なりのロックンロールを模索する姿には非常に好感が持てる。ただそうはいってもやはり僕の耳を引くのは、M3やM10のような土着性を引き摺ったメランコリーなのだけど。印象的なジャケットはかのヘンリー・ディルツによるもの。


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