2008年11月03日

Hard-Fi - Once Upon A Time In The West (2007)

Hard-Fi - Once Upon A Time In The West (2007)

2007年/国内盤/ワーナーミュージック・ジャパン(解説:田中宗一郎)

英国は西ロンドンのさびれた郊外都市ステインズ出身の4人組が、大成功を収めたデビュー作の勢いをかってリリースした2ndアルバム。これは素晴しい作品だ。自らの悲惨な境遇を踏み台にして新たなフェイズへと向かうのではなく、敢えて鬼門となるセカンドで己の立ち位置を再確認するかの様な腰の座った作風に拘ったところに彼等の本気度を感じる。パンクやレゲエ、スカに70'sディスコといった様々なジャンルの音楽のごった煮サウンドを身上としながら、あくまでブルー・カラーとしてのメランコリーを主調音に置いて譲らなかった彼等の心根に拍手を送りたい。とにかくメロディ・ラインが秀逸。どんなビートに乗せようがこれさえあれば大丈夫、と表明するかの如きUK組定番の鬱系旋律が見事に楽曲のコンセプトを先導して、ニュー・オーダーからカラーフィールド時代のテリー・ホールまでをもフォローし得る超一級の情緒性へと繋がった。哀切でなく倦怠、絶望でなく失望、この感じが出せる数少ない歌メロの持ち主として、個人的には特に贔屓にして行きたい連中である。


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