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   <title>復刊レッドギター</title>
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   <subtitle>脅威の収納力</subtitle>
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   <title>Grandaddy - Sumday (2003)</title>
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   <published>2009-11-23T09:48:54Z</published>
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      2003年/国内盤/V2レコーズ・ジャパン(解説:坂本麻里子)

アメリカはサンフランシスコ近郊の町モデスト出身のローファイ・ポップ・バンドによる、コアなファンからは器用になり過ぎ、との誹りも受けた3枚目のオリジナル・アルバム。宅録の延長上に位置する手作り感覚のバンド・サウンドと、リーダーにしてヴォーカリスト/ギタリストであるジェイソン・リトルの丹精なソング・ライティングによって紡がれるのは、いかにも「ベック以降」といった感じの手の平サイズの柔肌ポップなれど、本作はエンド・プロダクトとしての体裁が格段に高水準なものとなっている。恐らくデビュー時からのファンをして大いに不満を抱かせたのは、本作に漂うここいら辺のプロっぽさなのだろうが、過去を知らない一介のリスナーとしてはまるで問題無し。通りがかりで「んっ！？」と人を振り向かせるだけのポップの力が、各楽曲にしっかりと込められている。ネット世代が購買層の主になるにつれ、こうした個としてのミクロな価値観を大事にしようとする傾向が強くなったことを思えば、彼等などは正にその先鞭となるグループだったといえるかも知れない。
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   <title>The Candyskins - Sunday Morning Fever (1997)</title>
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   <published>2009-11-22T09:52:23Z</published>
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      1997年/国内盤/発売:パルコ 販売:日本コロムビア(解説:田中宗一郎)

一度メジャーに拾われてそこからウェル・プロデュースされ過ぎなデビュー作を出すもまるでパッとせず、程無くポイ捨てされた後に解散の危機に見舞われながらやがてインディーから復活、というプロセスは物凄くオーシャン・カラー・シーンと被るものを感じさせるけれど、この人達の場合はそこから再浮上するきっかけは掴めなかったみたいだ。哀れ。でもこれは良作。パワー・ポップという程元気でヤンチャな訳でなく、ネオアコ系に振り分ける程メロウに流れ過ぎてもいない。恐らくシーンの大局にしか目の向かないリスナーにとっては、その歯牙にすら掛からない程地味で真っ当なギター・ポップで、正直それ以上でもそれ以下でもない。同じオックスフォード出身ということでレディオヘッドなんかと比べようもんなら、一気にシーンの光と影、みたいな業界トホホ話に雪崩れ込みそうなので自制するけども、わざわざこれを買って家で聴くという行為がすなわちUKポップを愛する人々にとっての免罪符足り得る、と書けば、大体の内容が判って貰えるのではないだろうか。ボートラ入れて17曲入りでお得盤だ！
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   <title>Chairlift - Does You Inspire You (2008)</title>
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   <published>2009-11-22T09:41:19Z</published>
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      2008年/国内盤/ソニー・ミュージック・エンタテインメント(解説:岡村詩野)

御多分に漏れず、僕も第4世代ipod nanoのCMソングで知られる配信オンリー・シングルM4をラジオで耳にしてから彼等に興味を持ったクチだったのだけど、いざこうしてデビュー・アルバムを一通り聴いてみると、当初抱いていたイメージとは随分違うサウンドが展開されているのでちょっと驚いてしまった。ヴォーカルの女の子の唱法が時折スージー・スーを想起させるという点を除いても、これは強烈にUKエイティーズを髣髴とさせる音だ。あの頃の、己の情動の発露の在り処を暗中模索する道すがらであらゆる音楽ジャンルのエレメントを蹂躙して行く独善主義。或いは、己の身勝手な自己主張を拙いテクニックとチープな機材とで必死に購おうとする危うい「賭け」の感覚。それらと同様のスリルが、時を越えた亡霊の如く本盤には宿っているのだ。ただそこはそれ、先達みたく過去に拘泥せず、実にあっけらかんと参照欄を開陳しながらまるで亡霊達とスキップを楽しむかの様な軽やかな聴後感を残す点は、流石は現在隆盛を極めるブルックリン勢ならでは。ネット世代による温故知新の理想的な一例だ。
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   <title>Something Happens - Stuck Together With God&apos;s Glue (1990)</title>
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   <published>2009-11-16T12:13:03Z</published>
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      1990年/国内盤/発売:ヴァージン･ジャパン 販売:ビクター音楽産業(解説:山田道成)

ジャケットに写るメンバーの佇まいを見る限りにおいては今後一切何も起こらなそうだったサムシング・ハプンズ、これが日本デビュー作となるセカンド・アルバム。以前別コーナーでちょっと触れたことのある一枚なのだけど、久々に聴くとやはり良作だったので改めてこちらで紹介。とにかく衒いの無い、清涼感溢れるポップ・ロックを奏でる人達で、何でこのサウンドが本国アイルランドでU2の次を担う、とか騒がれたのか正直首を傾げたくなるほど。敢えて例えるならAOR化する前のビッグ・ディッシュにほんのり土臭さをブレンドしたみたいな楽曲群は、ビートルズ・マナーを踏襲するギタポ系や三つ子の魂百までもなネオアコ勢とはまた違った心地良さを耳に残してくれる。巷を賑わすキラー・チューンみたいなのは一曲も入っておらず、有り体にいってロック史を俯瞰する際には箸にも棒にも引っ掛からない一枚ということになるのだろうけど、洋楽聴こうにも最近は叩き文句で凄まれてばっかりでもうその時点で萎えちゃうよ、といった人にこそ一度聴いてもらいたい作品であることは確か。
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   <title>The Time - Pandemonium (1990)</title>
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   <published>2009-11-16T12:10:28Z</published>
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      1990年/国内盤/ワーナー・パイオニア(解説:Masaharu Yoshioka)

個人的にはあのジミー・ジャム＆テリー・ルイスという最高のプロデューサー・タッグを輩出したことで大いにリスペクトしているファンク・グループ。これは84年のグループ解散から実に6年の歳月を経て世に放たれた再結成第一作目で、通算でいうとフォース・アルバムということになる。彼等、何かとプリンスと縁の深い人達で、本作のアルバム・タイトルも同時期に殿下が制作した映画『グラフィティ・ブリッジ』に登場するライヴ・ハウスにちなんで名付けられている（ライナー･ノーツにその辺は詳しい）。ただ、この人達の場合ウェンディ＆リサみたくプリンス・ファミリーという程ベッタリな関係性ではなくて、常に互いを刺激し合う良い意味でのライバル関係にあったと捉えるべきだろう。実際ここで聴かれるラップでもヒップホップでもない「開かれた」ファンクネスは、90年代のプリンスの一連の作品に確実に影響を与えていると思うし、モーリス・デイを船頭とするメンバー達は各々が気兼ね無く己のプレイヤビリティを発揮している。至極真っ当で、あれこれ詮索しようの無いショーマンシップが味わえる。
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   <title>Kings Of Convenience - Declaration Of Dependence (2009)</title>
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   <published>2009-11-08T10:06:55Z</published>
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      2009年/国内盤/EMIミュージック・ジャパン(解説:井上由紀子)

例えばドゥルッティ・コラムのような、静謐さの中に緊張を強いる類いの音楽ではない。或いはプリファブ・スプラウトやトラッシュ・キャン・シナトラズみたく、微細なセンチメントの一々を掬い上げて声にならない嗚咽を喚起するタイプの音楽でもない。これは数式には表せない、もしかしたら二人の意識下にすら無かったかも知れない緻密な計算の下、それでも最終的には阿吽の呼吸と気遣いによってもたらされた、ちょっとした奇跡のようなアルバムだ。打楽器の一切登場しない作品でありながら、聴きながら得られる高揚感は凡百のロック・アルバムを遥かに凌駕する。その意味では、前述のアーティスト達のそれと同様のプレシャスな輝きを放つ作品といえるが、ボサノバ的な手法を大々的にフィーチャーした本盤は、ロックやポップの放つ感情のベクトルから微妙に逸脱して行くスリルをこそ最大の魅力としている。コミュニケーション不全から生じるやるせなさを、まるで歴史を重ねた伝承歌の如き風情で軽やかに歌ってみせる二人は、いかなる感情にも支配されていない。傑作だ。
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   <title>Lode - Legs &amp; Arms (1996)</title>
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   <published>2009-11-08T10:04:01Z</published>
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      1996年/国内盤/発売:MCAビクター 販売:ビクター・エンタテインメント(解説:天辰保文)

このアルバムには特筆すべきトピックが二点ある。ひとつは、このバンドを見出したのが誰あろうスティーリー・ダンの一連の作品で有名なゲイリー・カッツであり、あまつさえ本作のプロデュースまで買って出ている点。成る程、ブルージーでありながら例えば初期のP.J.ハーヴェイみたく音の節々がこちらに食って掛かって来る様な荒々しさは希薄で、むしろ何処か洗練された印象を受けるアンサンブルは彼の手腕によるものか。そしてもうひとつは、バンドの中心人物にして力強い歌声を披露しているヴォーカリスト、イナラ・ジョージの存在。そう、現在ザ・バード・アンド・ザ・ビーの一員として最前線で活躍している故ローエル・ジョージの娘さんの、これが世間への初お披露目盤に相当する訳だ。現在の彼女にとってこのバンドが黒歴史にあたるのか否か当然ながら確認のし様が無いのだけど、父親の幻影を追おうとするあまり年齢にそぐわぬレイドバックに窮屈な思いをしながらその身をちぢ込めることなく奔放に喉を鳴らす姿は十分魅力的。この線でも行けてた筈。
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   <title>Mike Behm - Diary Of A Dreamer (1996)</title>
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      1996年/国内盤/バンダイ・ミュージック(解説:安部薫)

故郷であるカナダはバンクーバーを拠点に活動するSSWによる、セカンド・アルバムにして日本デビュー盤。これだけのクオリティを誇りながらセールス、知名度共に惨々たる状況のまま現在に至っていることから、所謂世間でいうところのニッチ・ポップに該当する作品になるのかも知れない。僕は時代を遡って時系列的に埋もれた名盤を探って行くほどの財力を持ち合わせてはいないので滅多な事は書けないが、グランジやブリット・ポップ等のキーワードを取っ払った上で90年代の優秀なポップ・アルバムを挙げるなら個人的にかなりイチオシの一枚だと思っている。某所のレビューでも指摘されている様にヴォーカルの弱さは正直否めないものの、作曲は勿論プロデュースからエンジニアリングに至るまでほぼ一人でこなしつつ、自宅のスタジオで気心の知れた連中と楽曲を練り上げていった苦労の過程を微塵も感じさせない解放的なサウンドは未だに新鮮。英国ポップ・マナーを踏襲したM2やM3、軽快なパワー・ポップといった趣のM6等、佳曲揃いだ。
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   <title>Bad Lieutenant - Never Cry Another Tear (2009)</title>
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   <published>2009-11-03T10:40:10Z</published>
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      2009年/国内盤/ホステス(解説:新谷洋子)

フッキーのリード・ベースが無いとはいえ、基本的には『ゲット・レディー』以降のバーニー節が保たれた秀逸なギター・ロックが並んでいる。アレンジにN.O.の黄金時代には想像すら及ばなかったふくよかさが備わっている点はフィル（早くマリオンを！）の貢献が大きいと思われ、自分と波長の合う若手を見出すバーニーの嗅覚の確かさも証明された形になっている。これなら新規のファンも安心して入って来られる筈だ。

しかしながら個人的な印象でいうと、それこそ『ゲット・レディー』以降のN.O.で露見したバーニーの弱点を改めて浮き彫りにした、何とも言い様の無い虚しさの伴う残酷な一枚となった。この、エレクトロニックの2ndをギター・サウンド方面に特化させたみたいな新譜から聴こえて来るのは結局、ギター・ロックとエレ・ポップとの振幅をあり得ないバランス感覚で綱渡りさせて来た影の功労者、ギリアン・ギルバートの不在以外の何物でもない。復活後のN.O.に僕が抱き続けた齟齬感も、つまりはそこに起因していたのだろう。

「シーヴス・ライク・アス」や「ビザール・ラヴ・トライアングル」、或いはスティーヴン・ヘイグという他者も介在した「トゥルー・フェイス」等で味わうことの出来ためくるめく音楽体験は、紛れも無くバーニーとギリアンとの間で生じたケミストリーによるものであった（勿論人間関係なぞ無関係だ）。今更それを望むのは叶わぬ夢とはいえ、50歳過ぎて尚新人面してバンド・サウンドに希望を見出そうとするバーニーはどうにも見苦し過ぎる。これではN.O.末期から引き続いて担ぎ出されたフィルやジェイクが可哀相だ。

僕はバーニーの本質はエレクトロニックの1st、それもジョニー・マーやニール・テナントの殆ど関わっていないマテリアルにこそある、と考えるファンであって、つまりは「タイトゥン・アップ」や「ギャングスター」をこそバーナード・サムナーの代表曲に挙げる困ったチャンなので、人によればこのレビューはかなり不快な代物になっているかも知れない。でも彼が新バンドを率いて再スタートを切った今こそ、僕は声を大にして言いたい。若い頃みたいにギターで作曲する楽しみを再確認した、とかふんぞり返ってのたまってないで、名曲ポンポン生み出してくれたシンセを見直しなさいよ。そうすりゃ「1963」や「ヴァニッシング・ポイント」レベルとまでいかなくとも「ラン」や「エヴリ・リトル・カウンツ」程度の曲くらい書ける様になるから。

心優しい往年のファンは本作をも「許す」のだろうか。僕は何だか複雑な気分だ。
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   <title>Little Village - S/T (1992)</title>
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      1992年/国内盤/ワーナー・ミュージック・ジャパン（解説:川崎大助）

17年ぶりの共演かあ。ニック・ロウとライ・クーダーが来日してジョイント・ツアーを行う、とのニュースを知って、このアルバムからもうそんな年月が経ってしまったのか、と何だか妙な感慨に耽ってしまった。でもイベント・サイト等で伝えられているような、バンドの「解散」から17年、とかいう言い回しは、彼等に限っていえばまるで似合わないような気もする。ライ・クーダー、ジョン・ハイアット、ニック・ロウ、ジム・ケルトナーというこれ以上無い程玄人受けなミュージシャン4人が集って制作された本作は、その結成の経緯も含めて考えてみても、決してパーマネントな活動を念頭に置いたプロジェクトでは無かった筈だ。互いの近作で一緒に演ってみたら思いの外好成果が挙がったので、それなら一丁適当な名前をつけて4人で組んでみようか、取り敢えず一枚作品として形になればいいだろ、みたいな。だから、リトル・ヴィレッジというのは「結成」とか「解散」とかいう堅苦しい言葉に縛られない、裏スーパー・ロック・スター達による仮想喫煙所だったのではないか。当人達が一番ロックで寛いでるんだから、きっとそうだ。
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   <title>Hubert Kah - Sound Of My Heart (1989)</title>
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      1989年/国内盤/CBSソニー(解説:大鷹俊一)

世間的にはヒット曲「エンジェル07」のイメージが最もしっくり来るのだろうけど、遅れて来た聴き手の僕としては前作収録の「リムジン」がやはり一番のお気に入りなので、こっちを代表曲に推したい気持ちで一杯な彼等の、国内リリース盤としては2作目にあたるアルバム（ドイツ本国では数枚リリース経験あり）。しばらくブランクがあったのでちょっとリハビリ的な作風に落ち着いたりしてるのかな、と思いきや、ドロップされた中身を聴いて一安心。こちらの心配を一気に杞憂へと変える、下世話なユーロ・ビートと果てしない漸近線を描く愁いを帯びた美麗なユーロ・ポップがズラリ10曲。いかにもヨーロッパ勢らしいコンセプト不明なジャケット周りのアートワークと併せて、この枠における定番商品としてのヒューバート・カーの面目をしっかり保った一枚に仕上がっている。ロックにユーロ・ビートのリズムは有効か？みたいな議論も当時一部であったけれども、ハウス・サウンドの出現によってその辺もすっかり解決済みの模様。今は素直にこのヨーロピアニズムを堪能すればいいだけの話。
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   <title>The Twang - Love It When I Feel Like This (2007)</title>
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      2007年/国内盤/制作:ユニバーサル・インターナショナル 発売･販売:ユニバーサル･ミュージック(解説:妹沢奈美)

本作のリリース当時、僕は一度CDショップの試聴機で収録曲を一通り聴いている。にも関わらず、その時には食指は動かなかった。改めて本盤を保護しようと思ったのは、たまたま彼等の新曲をラジオで耳にしたから。こんなバンドだったっけ！？というのがその時の正直な感想。それ位良かった。じゃあ1stを試聴機で聴いた時に感じた微妙な齟齬感の正体は一体何だったんだ？と思いあぐねていたら、先日音楽メディア上でひっそりと伝えられたニュースを目にしてハタと気付いた。これ、フラワード・アップのヴァージョン・アップ版じゃん！ウェル・プロデュース、との形容が批判に繋がるギリギリのラインで展開されるクリアでシャープなギター・サウンドに、楽曲の世界観お構い無しにテンパったヴォーカル（このバンドはダブル・ヴォーカルだが）が乗っかるスタイルは、正に在りし日のフラワード・アップそのもの。バンドを組むきっかけがオアシスだったというのは流石に世代間較差を感じるけど、フィニッシュ感よりスピリットを優先させた姿勢には十分好感が持てる。リアム・マーヘルにも是非聴いて貰いたかった。
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   <title>Tiago Iorc - Let Yourself In (2008)</title>
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      2008年/国内盤/ビクター・エンタテインメント(解説:松永尚久)

本年度の復レ・アワードに間違い無くランクインするだろう一枚（と、買って帰って以来意気込んでたら原盤のリリースは去年じゃねえか！）。ラテン・アメリカのTVドラマで使用されて大ヒットしたというM4を最初ラジオで耳にして「あれ？この曲ウチにあるCDのどれかに入ってたっけ？」とトラックの中で必死に我が家のライブラリーを反芻したものの思い当たらず、そうこうしている内にDJが名前を紹介してホカホカの新人であることが判明。むうう、流石は情熱の国ブラジル、まだこんな逸材を残していやがったとは･･･。ビートルズとテンプテーションズの微妙なカヴァー曲2曲はひとまず置いておくとして、彼自身のペンによる、若人らしい逡巡と恋人への嘆願を端正に綴ったオリジナルの数々は、極東の37歳のオッサンのハートをも鷲掴みしてくれた。人をして或いは本作をジェイムス・テイラーやジャクソン・ブラウン等の70年代を彩ったSSW達に準えて語らせることも多かろうが、個人的には、本当に卑近な例で申し訳無いが日本の安全地帯の2、3作目辺りを想起させられた点でノックアウト。
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   <title>Bluerunners - The Chateau Chuck (1994)</title>
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   <published>2009-10-25T09:47:27Z</published>
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      1994年/国内盤/センチュリー･レコーズ(解説:無記名)

ザディコに代表されるケイジャン・ミュージックを通底音に、ラテンやブルース、ロカビリーにカントリー、時にはハワイアンの要素まで取り入れて、鍋から吹き零れんばかりのごった煮サウンドを展開するアメリカはカルフォルニア州ラファイエット出身の4人組。バンド名がルイジアナの湿地帯魚にちなんで命名されている点からも、彼等のルーツ・ミュージック、ひいては故郷に対する並々ならぬこだわり様が伝わろうというもの（ラファイエットにはケイジャンの子孫が多く住む）。本作はセカンド・アルバムで、我が国でのリリースが叶った唯一の盤だと思われる。聴いているというと、ロス・ロボスやデヴィッド・リンドレー、リトル・フィートといった名前が浮かんでは消えていくが、この人達はそれ等にも増して徹底したルーツ探求に励み、そこに宿る土俗性から新たなオリジナリティを見出そうとしている模様。事実、ギターに匹敵する比重でアコーディオン等の楽器が縦横に跋扈し、あまり名前を聞き慣れない打楽器の音も連打される中にあって、マーク・モーの歌声はパンキッシュなまでに熱い。埋もれた良盤だ。
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   <title>Kitchens Of Distinction - The Death Of Cool (1992)</title>
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   <published>2009-10-18T10:08:25Z</published>
   <updated>2009-10-18T10:11:07Z</updated>
   
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      1992年/国内盤/日本コロムビア(解説:今泉惠子)

90年代レイヴ・カルチャーとリンクしつつ果てしなく膨張していったUKギター・ロックの陰の部分をひっそりと支えた好バンドによる、今聴き返しても泣きたくなる位素晴しいセカンド・アルバム。必殺の一曲がある訳ではない。これだけは譲れぬ、との強固なメッセージがあるでもない。ましてや時代がかった音楽デモンに衝き動かされて作曲作業に否応無く首っ引きになっている訳では決してない。あくまで市井の一音楽ファンからスタートした普通のイギリス人3人の手によって繰り出されるサウンドが、何故こうまで清冽に聴こえるのか。シューゲイザーを名乗るほど自意識過剰でなく、ネオアコにカテゴライズするには逞し過ぎる。かといってニュー・ウェイヴかといえば、先達の多くが犯した己の感受性に過剰なドラマツルギーを加味したりする愚挙に及ぶまでもない。僕が思うに、本作こそUK組が各ジャンルへ分派する基点となるアルバムといえるのではないか。ヒュー・ジョーンズもその辺を弁えてか実に的確なプロデュース・ワークを行っている。これだけ地に足のついた作品はそうはない。
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